テクノロジー導入を円滑に進める2つの視点

 

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記事の内容
・導入
・シーズ志向、ニーズ志向とは?
・なぜ検証で止まってしまうのか?
・新規テクノロジー導入時のよいアプローチとは?

 

[su_heading]導入[/su_heading]

テクノロジーが大きく世の中を変える現代において、多くの企業が、ビッグデータ、AI、ブロックチェーンと、次々と登場する新たなテクノロジーの導入を日々検討しています。

特に、業界内のどこかの企業が導入事例を作ると、追従してその他多くの企業がPoC(Poof of Concept)やPoV (Proof of Value)といった検証を試みることはよくある傾向です。

この際、導入に向けてのアプローチ方法として、テクノロジードリブンである「シーズ志向」と、課題解決型である「ニーズ志向」と2つに大別できます。

今回は、このシーズ志向・ニーズ志向を整理するとともに、なぜ多くの企業が検証で止まってしまうのか、新規テクノロジー導入にはどういったアプローチがいいのか、といったことについて考えてみます。

[su_heading]シーズ志向、ニーズ志向とは?[/su_heading]

シーズ志向は、導入するテクノロジーやソリューション(テクノロジーを個別の課題解決に特化させたもの)が決まっており、そこをベースに現場で似たような業務課題がないかを調査し、導入を試みるといったアプローチです。

例えば、テキスト分析により不正取引を検知するAIソリューションがあった場合に、監査や知財といった部門に対して、文章をベースにした不正検知の業務とその課題の有無などをヒアリングし、課題があった場合は検証を実施するといった流れです。

ニーズ志向は逆に、解決したい業務課題が先にあり、そこに対して、RPA、AI、ブロックチェーンといった様々なテクノロジーの中からベストなテクノロジーやソリューションの導入を試みるといったアプローチです。

シーズ志向とニーズ志向は、各々、メリットとデメリットがあります。

シーズ志向は、導入テクノロジーと業務へ適用した際の形がすでにあるため、導入における前提条件が類似している場合は、早期に効果が出ることが見込まれるといったメリットがあります。

しかしながら、いつの間にか導入することが目的化してしまい、実際には本質的な課題解決に繋がっていないなどにより、最終的に使われない仕組みやシステムが出来上がってしまう恐れがあるといったデメリットがあります。

ニーズ志向の場合は、課題解決の必要性からスタートしているため、本質的な課題解決になるとともに、高い費用対効果が見込まれるといったメリットがあります。

一方、テクノロジーをフルスクラッチで業務に適用する必要性に迫られた場合には、時間やコストが想定以上にかかるといったデメリットがあります。

[su_heading]なぜ検証で止まってしまうのか?[/su_heading]

新規テクノロジーとして、AIの導入シーンを考えると、極端なシーズ志向やニーズ志向は以下のような失敗事例になることがあります。

極端なシーズ志向で導入を進めた場合:

・ベンダーが提供しているソリューションやアプリケーションをヒアリングし、そこから社内に適用できそうな業務をリストアップし、PoCを実施した

・費用対効果が低いことがわかり、途中で見送りになった

極端なニーズ志向で導入を進めた場合:

・コンサルティング会社などに依頼して業務課題を整理し、多数の候補の中から改善効果が高い施策を特定し、PoCを実施した

・想定している施策とAIとしてできることとの乖離が大きいや、データが社内に十分にないなどの理由により、実装途中で見送りになった

このように、極端なシーズ志向、ニーズ志向で導入を行うと、途中で検証が止まることが起こる可能性が高くなります。

そのため、新規テクノロジーを効率的に導入する際には、シーズ志向とニーズ志向の両面の視点が必要になります。

[su_heading]新規テクノロジー導入時のよいアプローチとは?[/su_heading]

では、新規テクノロジーを導入する際のよいアプローチとどうのようなものでしょうか?

まずは、現場業務の実態の把握と、それにもとづいた業務課題の特定からスタートすることから始めることをオススメします。

この際、現状の課題が解決されたら、というだけではなく、導入後の業務プロセスや、できるだけ定量性の高い費用対効果の見積もりが重要になってきます。

このステップを飛ばすと、途中で費用対効果が合わずに見送りになるといったリスクが高くなります。

さらに、業務課題が特定されたあとは、すぐにPoCに進むのではなく、実装における実現可能性を評価することを行います。

ここでは、実際にテクノロジーの中身を理解し、具体的な適用までもイメージできた状態で、評価することが重要です。

そうしないと、先ほどの極端なニーズ志向の例のように、実現可能性が低い(または実装に高額な費用がかかる)ことが後に判明し、結果として見送りになるリスクが高まります。

たとえば、上記のような視点を持ってテクノロジー導入を進めることで、効果の高い新規テクノロジー導入を達成する確率が高くなります。

このような進め方は一見当たり前のことのように見えますが、プロジェクトを進める上での制約の中で、度々見落とされることがあるため、常に意識することが重要です。

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