株式会社digglue(本社:東京都新宿区、代表者:原英之・中谷元)は、会社間の情報連携ができるトレーサビリティ・システム「MateRe-Traceability(マテリ・トレーサビリティ)」のベータ版の提供を開始することを発表いたします。
「MateRe-Traceability」は、サーキュラーエコノミーを推進するため、会社と会社の情報をスムーズに連携させるトレースシステムです。
サーキュラーエコノミー・スタートアップである株式会社digglueが、これまでの多数のサーキュラーエコノミーの実証・実装プロジェクトを経て得た知見と、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティシステムの開発経験を活かし、企業間の情報をシンプルに、迅速に「つなぐ」ことで、新しい時代をリードする価値創出を行うトレーサビリティシステムを提供いたします。
背景:これまでの企業間情報連携
サーキュラーエコノミーの実現には多くのステークホルダーの連携が必要ですが、これまでの多くの企業間の情報連携は限定的で、サイロ化が進み分断されてきました。サプライチェーン上のトレーサビリティの重要性を認識した企業や業界においても、業界縦割りの短い範囲のトレーサビリティにとどまり、動静脈産業を横断した連携や、競合、異なる業界での連携は実現しませんでした。
課題:現場の負荷とコストが鍵に
なぜ、業界や企業をまたいでのトレーサビリティの導入が難しいのでしょうか。
- 今までにない業務を加えることになるので、現場の負担がかかる
- ステークホルダーを巻き込めない
- 開発(導入)コストに対してメリットが釣り合わない
この3つのハードルが企業間の情報連携を妨げている要因といわれています。
解決:これからの社会が必要とする情報連携
3つのハードルをクリアするためには
「シンプルで簡単」「必要最低限の項目を満たしている」「導入しやすいコスト感」
これらを備えたシステムが求められます。私たち株式会社digglueは、サーキュラーエコノミーを推進するスタートアップの立場から、これらを満たした「クイックでシンプルに導入できる」トレーサビリティ・システムを開発いたしました。それが、「MateRe-Traceability」です。
MateRe-Traceabilityの特徴とメリット
#1:シンプルなのに汎用的
トレーサビリティの業務を汎用的に捉えると、たった3つに絞ることが出来ます。MateRe-Traceabilityでは、「入荷」「処理」「出荷」の3つに絞りながらも、チェーントレーサビリティだけでなく、内部トレーサビリティ、マスバランス方式への対応も可能です。今後、より簡単に入力できるよう、追加開発をしていく予定です。
#2:各ステークホルダーに応じた価格設定
トレーサビリティシステムの利用者は多岐にわたり、一部のユーザーにはあまりメリットが無いにも関わらず、利用が必要になる場合があります。MateRe-Traceabilityでは、各ステークホルダーの用途、会社規模に応じた価格設定を行います。
#3:テクノロジー
株式会社digglueでは、これまで複数のトレーサビリティシステムの構築を手掛けてきました。その中でブロックチェーンやIoTの利用など、様々な技術要素を取り入れてきた知見があります。MateRe-Traceabilityでは、グラフ理論を踏まえた独自アルゴリズムでシンプルにトレーサビリティを表現します。
また将来的には、ブロックチェーンをよりスマートに進化させた独自技術の導入も予定しております。
MateRe-Traceabilityの機能
- 自社が関わった物・素材のトレーサビリティ情報の表示
- トレースバック情報(どこから来たのか)トレースフォワード情報(どこへいったのか)
- 処理ごとの証明書の確認(開発中)
- 自社のプロセスの入力・記録
- 自由に自社にカスタマイズした項目を作り、テンプレートを活用しながら入力が可能。
将来的にはQRコードやRFIDなどを利用し、更に省力化を図ります。
MateRe-Traceabilityのユースケース
#1:再生材の由来証明
プラスチック等の再生材では、その由来が明確にすることで価値を高めることができます。
特に、ケミカルリサイクルされた樹脂はバージン材と性能差がないゆえに、リサイクル材であることの証明が困難です。MateRe-Traceabilityを用いることで、これらのリサイクル材の出処や処理プロセスを明確に示し、その価値を高めることが可能です。
※トレーサビリティの各プロセスにおいて、証明書を添付できる機能を実装予定です。
#2:ITツールに馴染みのない現場にも
このほかにも、製造業や小売・食品・素材メーカなど、サプライチェーンのトレーサビリティを実現するツールとしても導入可能です。「MateRe-Traceability」はITツールに馴染みのない「現場」でも使いやすいツールとして開発を進めているため、あらゆる「現場」への導入がスムーズです。
今後のアップデート予定
- QRコードやRFIDを利用したインプットの省力化
- 各プロセスにおけるCO2算定(Scope3)機
- MateRe-Visualizationやデータスペースとの連携
現在は、β版の体験ユーザー企業を募集しています。業界や業種に関わらず、少しでもご興味をお持ちいただけましたらお気軽にお問い合わせください。
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